「バラを愛でる会、という名称の園遊会なのね。バラは好きよ。たまには外に出てみることにするわ」
気乗りはしないけれど……という言葉が続きそうだが、行くと言っただけ大きな進歩である。
エマはホッとしてから、気を引きしめ直す。
(由奈はどこまでゲームを進めてくれているだろう。スモフキンさんを使って連絡して、園遊会の情報を教えてもらわなくちゃ)
澄み渡る初夏の空。
暑くも寒くもなく、心地よいそよ風が吹いている。
外でお茶を楽しむのにもってこいの気候である。
今日はバラを愛でる会の当日。
会場は王城内のバラ園だ。
この時期に開催されている年中行事のようなものだそうで、昨年参加したシンシアに、見事なバラ園だったと教えられた。
招待客はいつも三十人ほどと、少数らしい。
大勢いてはひとりひとりと語り合う時間が取れないので、王太子がその年の招待客を選んでいるそうだ。
その年に招待した人は、翌年は呼ばれないらしい。
それで王城へ向かう馬車内にいるのは、レミリアとエマだけである。
今日のレミリアの服はエマが選んだ。
気乗りはしないけれど……という言葉が続きそうだが、行くと言っただけ大きな進歩である。
エマはホッとしてから、気を引きしめ直す。
(由奈はどこまでゲームを進めてくれているだろう。スモフキンさんを使って連絡して、園遊会の情報を教えてもらわなくちゃ)
澄み渡る初夏の空。
暑くも寒くもなく、心地よいそよ風が吹いている。
外でお茶を楽しむのにもってこいの気候である。
今日はバラを愛でる会の当日。
会場は王城内のバラ園だ。
この時期に開催されている年中行事のようなものだそうで、昨年参加したシンシアに、見事なバラ園だったと教えられた。
招待客はいつも三十人ほどと、少数らしい。
大勢いてはひとりひとりと語り合う時間が取れないので、王太子がその年の招待客を選んでいるそうだ。
その年に招待した人は、翌年は呼ばれないらしい。
それで王城へ向かう馬車内にいるのは、レミリアとエマだけである。
今日のレミリアの服はエマが選んだ。


