(うまくいった。真心を込めて書いたお詫び状を送れば、失ってしまった親密度を取り戻せると、期待したい……)
お詫び状を送ってから一週間が経った。
モリンズ伯爵家の双子令嬢には、淑女教育の家庭教師がついている。
レース編みにダンス、どんな話題にもついていけるようにするための座学に、近隣諸国の貴族との交流を想定しての外国語。
今日は外国語の教師と勉強し、十四時頃になって自由時間を得られたレミリアは、すぐに自室に引っ込む。
いつものように本の世界に没頭する気なのだろう。
そこにエマが突入する。
「失礼します。レミリア様、本を閉じてください。まだお勉強は終わっておりませんよ」
「終わったわよ。先生は帰られて、課題も出されていないわ」
「私とのお勉強です」
「また? もう、なんでエマの恋愛指南を受けないといけないのよ。エマは既婚者じゃないし、恋人もいないのに」
痛いところを突かれてよろめきそうになったが、ひねくれた性格の矯正は自分しかしてあげられないと思うので、足を引いてはいられない。
呆れ顔のレミリアに、虚勢を張って言い返す。
お詫び状を送ってから一週間が経った。
モリンズ伯爵家の双子令嬢には、淑女教育の家庭教師がついている。
レース編みにダンス、どんな話題にもついていけるようにするための座学に、近隣諸国の貴族との交流を想定しての外国語。
今日は外国語の教師と勉強し、十四時頃になって自由時間を得られたレミリアは、すぐに自室に引っ込む。
いつものように本の世界に没頭する気なのだろう。
そこにエマが突入する。
「失礼します。レミリア様、本を閉じてください。まだお勉強は終わっておりませんよ」
「終わったわよ。先生は帰られて、課題も出されていないわ」
「私とのお勉強です」
「また? もう、なんでエマの恋愛指南を受けないといけないのよ。エマは既婚者じゃないし、恋人もいないのに」
痛いところを突かれてよろめきそうになったが、ひねくれた性格の矯正は自分しかしてあげられないと思うので、足を引いてはいられない。
呆れ顔のレミリアに、虚勢を張って言い返す。


