あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!





(おかしいな……)



その晩、いくら待っても、樹生さんからの連絡は来なかった。
もしかしたら、取り引き先の人達と飲んだりしてるのかもしれない…
そう思って私から連絡するのは控えておいた。
でも、気にはなった。
無事に着いたのかな?
でもでも、こっちから連絡するのはまずいよね?
うん、待つべきだ。
飲み会が終わったら、連絡してくれるんじゃないかな、きっと。



そんなことを考えながら、けっこう遅くまで待ってたけど、樹生さんからの連絡はなくて…



朝になっても、私のスマホには樹生さんの連絡は入ってなかった。
まさか、何かあった?
そんなことないよね?
何かあったら、うちに連絡が来るよね。
そうだよ、だから何もないんだ。
もしかしたら、朝まで飲んでたのかもしれない。
相手がお酒に強い人で、樹生さんもそれに付き合わされたのかも。
うん、きっとそうだ。



極力気にしないようにして、何とかその日は乗り切ったけど…
家に帰って来ると、やっぱり心配になって来る。



(樹生さんから連絡が来ますように…!)



さすがに心配になって、その晩はちっとも眠れなかった。
だけど、夜が明けても、やっぱり樹生さんからの連絡はなかった。
不安はどんどん大きくなる。
こっちからLINEを送ろうか?
こんな早朝にだめかな?
でも、もし寝てても、LINEくらいなら迷惑にならないよね?
そう思って、何度も打ちかけてはそこで指が止まって…
結局、私はLINEを送ることが出来なかった。