あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!

「じゃあ、いってらっしゃい!「うん、気を付けてね。」

「ありがとう。
なるべく早く帰って来るからね。」

その言葉だけでもなんだか嬉しかった。
なんとなく気にしてもらえてるような気がして…







「そうなんだ。
新婚早々、旦那さんがいないなんて寂しいね。」

私はいつものように、相田さんに樹生さんの出張のことを話していた。



「大丈夫だよ。
一週間なんてあっという間だし。」

「どこに行かれたの?」

「え?えっと…と、東北の方だよ。」

私はとっさに嘘を吐いていた。
知らないとは言い辛かったから。
やっぱり、妻が旦那さんの出張先を知らないっていうのは、なんだか恥ずかしいような気がしたから。
私って、意外と見栄っ張りなんだな。



「そっか、でも、きっと毎晩電話がかかってくるよ。
なんたって、新婚さんだもん。」

「そ、そうかなぁ?」

そうだよね。
きっと、連絡くれるよね。
その時に、どこにいるのか教えてくれるかもしれないね。
あ、私にお土産も買って来てくれるかもしれない。
樹生さん、お土産見るの好きそうだったし。
そんなことを考えると、なんとなく心がウキウキした。



「なになに?どうしたの?にやけちゃって…」

「や、やだなぁ。にやけてなんてないよ。」

危ない、危ない。
私ってなんでも顔に出やすいみたい。
気を付けなくちゃ!