あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!

夕飯の後は、お風呂も沸かしてあった。
掃除の行き届いた清潔なお風呂でのんびりして…
あぁ、極楽、極楽。



そのうち、川北さんは帰り、樹生さんはまだ帰って来ないから余計にリラックスしてしまった。
座り心地の良いソファに寝転んで、お菓子を食べながらテレビを見る。
テレビもかなりでかい!
一体、何インチなのかな?



いろいろ悩んだけど、やっぱり結婚して正解だったかなぁ?…なんて、ぼんやりと思う。
以前の生活に、特に不満があったわけではなかったけど…
でも、今みたいな満足感はなかった。



(私…玉の輿に乗ったんだね…)



そう思うと、どこか後ろめたいような気分を感じた。
何故だろう?
やっぱり、私の心の奥底に潜んでいた野心みたいなものを感じるからかな?
生まれてからずっと普通に生きてきたのに、急にこんな良い暮らしになったから?
愛情のないままに結婚したから?



(でも……婚約を言い出したのは樹生さんの方だもん。)



そうだよ。
私は何も悪くない。
卑屈になることなんてないんだ。
私は自分自身にそう言い聞かせた。