あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!

「わぁ……綺麗……」

「本当に綺麗だね…」



ふと思ったんだけど、旅行中の東條さんは、笑顔が多い。
東條さんもそれなりにこの旅行を楽しんでくれてるってことかな?
そうだとしたら嬉しいんだけど。



素晴らしい景色に美味しい料理…
ゆったりした環境だし、そりゃあ、いくら国内とはいっても機嫌は良くなるよね。
私もとっても良い気分。



「あ、あそこに土産屋がある。
行ってみよう。」



私は、東條さんに手を引かれて着いて行く。
そういえば、初めて会った時からこうだったけど、私ってそんなに頼りなく思えるのかな?
まるで子供にするみたい。
でも、嫌な気はしないけど。



ふたりであれこれお土産を見て回って…
こういう時間も、なんだか楽しい。
東條さんは、好奇心が旺盛だから、たかがお土産にもけっこう関心を持ったみたい。
そもそも、こういう普通のお土産を東條さんはもらったりあげたりしたことがないらしい。
さすがはセレブだね。



「三日なんてあっという間だね。」

「そうですね。」

「新婚旅行は楽しめたかな?」

「はい、とても。
東條さんはいかがでしたか?」

東條さんは苦笑する。



「いくらなんでも『東條さん』はないだろう。」

「あ……!」

確かにそうだよね。
一応、私たちは夫婦だし、私も『東條さん』になったんだし。
じゃあ、何て呼べば…
樹生さん?いや~、なんだか照れるなぁ。