あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!

なんて言えば良いんだろう?
直感では、樹生さんは嘘を吐いてないように思ったのだけど、だからといって、すぐに「信じる」とは言えない。
言いたくないのかもしれない。



私を裏切るようなことはしてないっていうのは、どういうことだろう?
普通に考えたら、浮気はしてないってこと?
でも、浮気はしてないってことだとしたら、ドイツには女性と行った、もしくはドイツの女性に会いに行ったってことになるんじゃないのかな?
どこからが浮気なのかにもよるけど、結婚間もなく、そんなことをして裏切ってないっていうのもなにかおかしいよね。



「……信じられない?」

樹生さんが重ねて訊ねた。



「その答えは、少し考えさせて下さい。
だって、樹生さんは詳しいことを何も話してくれないんですから。」

「……そっか。そうだよね。」

樹生さんは、俯いて小さく頷いた。



「とにかく今日はもう寝よう。
……心配かけてごめんね。」

妙に素直な樹生さんに、なんだか気持ちがほだされて…
つい許してしまいそうになってしまった。
でも、そんなに簡単に許していいはずがない。
樹生さんは、真相を話してないんだから。
とりあえず、今は様子を見るしかないかな。