その問いかけに私はコクコクと頷いてみせる。 「失敗しちゃったけど……」 「ん。それが嬉しいから十分だよ」 心底優しい蓮くんの声。 こんな物食べれるか!って怒ったっていいのに。 蓮くんは嫌な顔ひとつしない。 ……ちょっと苦そうな顔はしてるけど。 だけど、すぐに蓮くんが大きな溜め息を吐き出した。 「蓮くん……やっぱり無理に食べなくていいんだからね!?」 「エプロン姿見てるだけで溜め息出る」 「……へ?」 トーストへの苦情じゃないの? 想像の遥か彼方を超える発言に、私はその場で固まった。