「ごめん……ね? いつも世話役の若さんが起こしてくれてたから……」 「だったら、二度と間違わせないように教えこんどくか」 「……お、教えるって何を? って、大変! こうしちゃいられないのに!」 私はベットから飛び出ると、自分の荷物を漁った。 「花嫁修業のノートは……あった!」 「俺の花嫁は人の話を聞かないってわけね」 枕の上で肘をつく蓮くんがボソッと何か言った気がするけど、私は焦っていてそれどころじゃない。