だって、あんな至近距離で……。 心臓がドキドキ激しく音をたてて、顔だってまだすごく熱い。 こんなのもう逃げるしかないもん……。 この生活が二ヶ月も続くなんて、私は耐えられるのかな? 「なにあの可愛い生き物。ヤバいだろ、俺」 まさかひとりになった蓮くんが、 「──婚約者とか、消してやりたくなる」 そんなことを呟いてるなんて知るはずもなく、私はひとり二階の蓮くんの部屋でジタバタするだけだったのだ。