「っ、そんな心配、してないったら……変なこと言わないでよ」

「連れてくだけだよ? 逆に変なことってなに?」

「なっ、」

「ねぇ、教えてよ」


蓮くんがソファに重心をかけて、私の顎を摘んできた。

クイッと上を向かせると、「早く」って煽ってくる。


「変なことは変なことなの……! 意地悪しないでよ……蓮くんのバカ……っ」


目を白黒させた私は勢いよく立ち上がると、二階へと駆け出した。

顔を見られたくなくて、こうするしかないから……。