フッと笑った気配に、ついつい私は勢いよく振り向いてしまった。 「あ、怒った顔もやっぱり可愛い」 ……自分の意思の弱さに呆れる。 「からかわないでよ……」 「俺に反応してくれんのが嬉しいんだからしょうがないだろ」 私はすぐに黒板に視線を戻そうとした。 それなのに、頬杖をついた蓮くんが、私の制服の袖口をちょんっと引っ張ってくる。 「……な、なに?」 「ん? 構いたくて仕方ないってやつ」 ダメだ……。 回避してるつもりがすっかり蓮くんのペース。 そして……