──ドンッ 「なんか忘れてない?」 蓮くんは壁に手をついて秋元先輩の行く手を阻んだ。 「……っ、なに?」 「あの脳天気な御曹司にベタ惚れなのは構わないけど、その八つ当たりで歌鈴のこといじめたらただじゃ済まないよ?」 凍るほど冷たい声に秋元先輩の顔がみるみるうちに青ざめていく。 「蓮くん……ベタ惚れって、秋元先輩が?」 理人先輩のことを……? でも、私と二乃ちゃんには頑なに否定していた。 「あんまりウチの委員長いじめないでやってくんない?」