蓮くんはもっと自分のことを気にしていいのに。
怒ったっていいのに。
なのにいつだって優しくて……。
たちまち目頭に熱が溜まっていく。
「なに泣いてんの? 困るんだけど」
「あっ、ご……ごめん……ね、」
瞬きをすれば、涙がこぼれ落ちてしまいそうで。
「ベットまで連れてってめちゃくちゃに抱きしめたくなる」
「……っ、ベットはダメ……」
ダメ?と顔を傾けて私を見る。
その瞳があんまり優しいから、限界を迎えた私の涙が静かに頬を伝っていった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…