チラッと若さんを見上げると、


「……きっとその狼男は、青葉様を応援したかったのでしょう。では、わたしは外の見回りに出て参りますので」


微かに口元に笑みを滲ませて、玄関へと向かっていく。


同時に「バレバレだろ」と、ソファーに寝そべっている蓮くんが笑ったのだった。


それから私は、パパに電話をかけることにした。

だけど、呼び出し音が鳴るだけで一向に繋がらない。

忙しいかもしれないし、メッセージを入れておこ。


もしかしたら、もう理人先輩のお父様と話したのかも……。