「かしこまらなくていいから、ちょっと話し相手になってやってほしーんだよ」
うぅ……。
前回もそんなようなことを言われたっけ……。
「投票が終わる前にでも会ってやって?」
パパの友達なわけだし、挨拶くらいするのが常識だよね。
「わかりました……っ、」
私が答えると、理人先輩は「よし」と頷き、再び来た道を戻っていった。
「ずいぶん気が早いのね、花咲くん」
「……えと、実は挨拶もまだだったので。それに、パパの友達なんです。なのであとで行ってきてもいいですか!? もちろん、係の仕事はしっかりやりますので!」
「……ええ、構わないわよ」



