「いいよ」


ニコニコしていた理人先輩に、不意に蓮くんが呟いた。


「あんたが着てたこの衣装で優勝すればいいだけのことだろ?」


「優勝?」


「忘れたとは言わせないよ。 俺が勝ったら金輪際、歌鈴に付きまとわないって約束」


「……は。それは俺のセリフだよねー?」


「ヘラヘラ笑ってられんのも今のうちじゃない?」


「……青葉蓮。お前ってほんっと可愛くねー」


不穏な空気が立ち込める中、ハロウィンパーティーが幕を開けた。

無事に終わることは出来るんだろうか……。