「意外と上手く出来たんじゃない? サイズも丁度いいよ」


「本当!? よかったぁ!」


頬杖をついた蓮くんがクスッと笑った。

うぅ……。

黒とワインレッドのヴァンパイアの衣装を身にまとった蓮くんは、いつもより雰囲気が違っていて……。


陽に透けるミルクティー色の髪も衣装と妙にピッタリで、女の子達が騒ぐのも納得する。


そのせいか距離が近いからか、私が緊張しちゃって、手元が狂いそう。


「な……なに? なんでそんな見てるの?」


視線を注がれて、ぎこちなく尋ねる。