「若さん! 私は衣装係の仕事に行きます! なので、その格好であんまりうろうろしないでくださいね……!」

「かしこまりました。2メートルほどの距離を取りつつお嬢様を警護します」


廊下と教室の境界線でペコりと頭を下げる若さん。

他の生徒が今まで以上に気味悪がっていた。


……なぜなら、ハロウィンパーティーということで若さんまで仮装しているのだ。

それも、ご本人と判別するのも難しい狼男……。

入口の飾り付けを終えた二乃ちゃんが早速声をかけている。