「可哀想だなんて……そんなこと言わないでください……っ」

「か、歌鈴ちゃん?」

「私のことが心配だからって理由で婚約の話を進めたり、私のパパは確かに勝手です……っ。それはそれは心配性も度が過ぎてますし、GPSを仕込んだ時は、ママもさすがにドン引きでしたが!」


「……は、はぁ? GPS?」


「だけど、それはぜんぶ私のことを大切に思ってくれてるからで……籠の鳥なんかじゃ、ない……だから私も、今度こそしっかり両親と向き合いたいって思ってます!」


「そっ、そんな白熱しないでよ……」


「……いいえ先輩! 白熱します! 花嫁修業だってもっと頑張って、この先のことを両親に認めてもらいたいんです!」