【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります



「へえー。あの堅物委員長が、青葉蓮とお喋りしてんだ? 男子なんて嫌いって感じなのに、どういう心境の変化だよ」


理人先輩は不満そうに続けた。


「まっ、いーんじゃない? ふたりが親密になってくれたら、俺としては好都合だよ」

「ちょっ、ちょっと!! 理人先輩……っ、」


突然、私の肩をグイッと抱き寄せてくる。


「俺と歌鈴ちゃんも、もっと深い関係になる?」

「……な、なりませんってば!」


私は一歩後ずさりして、両手を前に突き出すと大きな声で否定する。


──その時だった。

背筋がヒヤリと冷たくなったのは。


「……っ、」


振り返れば、ジッとこっちを見ている秋元先輩がいて、ドクッと心臓が飛び跳ねる。


その視線が、私へと突き刺さった気がしたから。