「あっ、でも。花咲くんと同じくらいかも? ほら」 花咲くんはこれくらいだし、と背伸びして蓮くんの頭に手を伸ばしている。 秋元先輩、嬉しそう……。 チクリ……と、痛む胸に手を当てて見つめていると、不意に蓮くんがこっちへと顔を上げた。 「測ってくれたのは先輩でも、作るのは歌鈴でしょ?」 私に言ったのか、秋元先輩に言ったのか……。 「……」 曖昧な問いに、秋元先輩はすぐには答えなかった。