【完】花嫁修業のため、幼なじみと極甘♡同居が始まります



「歌鈴が俺のこと見てんなら、俺だってそうしたい」


すっと伸びた指先が、私の髪を弄ぶ。

これじゃまた、蓮くんのペース。


「蓮くん……あの……っ、理人先輩から聞いたんだけど」


意を決して今朝の話を切り出した。


「そうだよ。負ける気なんてしない。てか、負けらんないだろ」

「そんな勝負……のらなくてもいいのに」

「ダメ。プロポーズさせたくないってのは本音だけど、そもそもこれは俺のためじゃない」

「え?」


ゆっくりと蓮くんの顔を見上げれば、柔らかい笑みが返された。