「もちろんお伝えする際に表現には気をつけます! ですので、接吻という言い回しはどうでしょう?」

「……」


伝わるんだから変わらないってば……!


「とにかく内緒にしてください……! もし言ったら、若さんの秘密バラしますからね!」

「……なっ、お嬢様!?」


こんなことはしたくないけど、パパの耳に入ることはなんとしても避けたいもん。


「ひ、秘密など、わたしにあるわけがありません! 何を仰るのですか……」


私はジッと冷や汗を浮かべる若さんを見やった。