すると蓮くんは、タオルの隙間からこちらに視線を送ってくる。 バチッと目が合うと、 「残念。一緒に入りたいのかと思った」 「そっ、そんなわけないでしょ!」 「俺はいつでもいいよ」 一瞬で頭が大パニックを起こして、ふいっと床へ視線を逃がした。 「顔真っ赤。可愛い」 からかう声につられて、目を上げた。 蓮くんの髪の先から滴る水滴。 濡れた髪は、いつもよりも数倍、蓮くんを色っぽくさせて……。 「そんなに見られたら俺も困る」 「ご、ごめん……ね」 私ってば、見惚れてた……かも。