「早速だけど、説明させてもらうわね。わたしと歌鈴ちゃんは男子の衣装担当」
他の人はそれぞれ別室で作業をしているという。
「私、ボタンつけも得意じゃないですが、頑張ります!」
「一から作るわけじゃないから安心して? 演劇部から借りたものや、自前で用意した衣装の手直しをするだけで、難易度は高くないから」
さすがに全員分は無理があるもんね。
秋元先輩の言葉にホッと胸をなでおろした。
明日からは丈を詰めたり、蝶ネクタイを縫いつけたり……。
忙しくなりそう。
今後行う作業の簡単な説明をしてもらって、その日は解散することになった。



