「だから覚悟ならとっくに出来てるよ」

「……覚悟?」

「──お前を溺愛して止まない圭吾さんに埋められる覚悟」


意志のこもった蓮くんの声がやけに近くで聞こえて。

あっ……と思った時には視界に影が出来て、蓮くんの骨ばった指が私の頬に滑り込んできた。


「だから、俺じゃなきゃダメだって思ってよ」


そして、瞬きをする間もなく、唇を塞がれた。


「ん……っ、」


何が起きてるのかわからなかった。

ギュッと腕を掴まれて、蓮くんの唇の感触に頭がくらくらして、立っているのが精一杯。