「はいどうぞー」


理人先輩の部屋に通されて、おずおずと中へ入った。

天蓋付きのキングサイズのベットが真っ先に目に入って、さっき理人先輩が言ったことを思い出したせいかドギマギした。


「ここに座って? 」

「はい……」

「もうそろそろ肩の力抜きなよ。ふたりきりなんだから」


だから逆に抜けないってば……。

平常心なんて保てない。


でも、カイルさんだってドアの向こうに立ってるみたいだし、さすがに理人先輩だって変なことをしてくるわけが……