「あの方が理人様のお相手の方?」
「音無産業のご令嬢よ。可愛らしいわね」
うぅ……。
どうやら、メイドさん達にも婚約のことは知れ渡っているみたい。
「部屋までもうちょっとだから」
コクコク頷いてみるけど、そわそわして少しも落ち着かない。
天井画には天使が描かれていて、異次元にでも来たかのようだった。
大理石だと思われる通路はピカピカで、掃除をしているメイドさんがペコりと頭をさげた。
花咲財閥の御屋敷に踏み入ったのだと実感する。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…