「ここ、どこですか……?」 例えるなら海外で見るような豪邸。 私の家よりも広い敷地。 オシャレな創りの門は真っ白で、それはそれはどこかの宮殿のようだった。 「あ、あの……」 圧倒される私をよそに、 「どこって、将来歌鈴ちゃんが住む家だよー?」 理人先輩がサラリと言ってのける。 「私が住む家って、まさか……」 「そ。俺の家」 「……ごめんなさい。私、帰らせてもらいます」