「蓮くん……?」 「幼なじみでいられんのも今のうちってことでしょ?」 「……えと、私と蓮くんは、何があっても幼なじみだよ?」 タイムリミットまでは蓮くんとの思い出をもっと残したいって思ってる。 「そう思っても、あと数年後にはどこの男かもわからない奴に歌鈴のこと奪われんだろ」 「パパが決めたことだから……でも……幼なじみだから、蓮くんと会ったり、話したり今までみたいに──」 「そんなこと、許されると思う?」 いつになく真剣味を帯びた声に、蓮くんから目が離せなかった。