「俺と同じベットで寝たら変な夢見るかもしれないよ」


嫌な夢を見たって大丈夫。

目が覚めたら、隣には蓮くんがいるから。


「ん……平気。蓮くんがいるもん……」


私の瞼は耐えきれずに、そこで閉じてしまった。

だから、蓮くんがどんな顔をしていたのかはわからないけど、



「無自覚の天才かよ」


ったく……と、蓮くんが溜め息をついた気がした。


「──今だけは、俺にこの寝顔も独り占めさせて」


身体が温かさに包まれて、私は夢の中に落ちていった。