──その日の夜。 「若さん、ゴミの分別終わりまし……た」 って。 チェックを頼もうと玄関に顔を出したら、掃除に使うデッキブラシをキラキラした瞳で見ている。 「あの、若さん……何してるんですか……」 「はっ……! こ、これは、とても珍しかったものですから!」 ……どこも珍しくはない普通のデッキブラシでしょ。 「へぇ。それ使いたいの?」 ひょいっとリビングのドアから蓮くんが顔を覗かせた。