「んー、そうだねー。違う意味で押し倒したいかもね? けどその覚悟出来てんのー?」 「そん時は、先輩の方が覚悟して」 すっ、と先輩の襟を軽く掴んで、蓮くんは自分の方へ引き寄せる。 「きゃあぁぁぁぁ…!!」 「なんて美しい光景なの!」 廊下から聞こえる悲鳴のような歓声に、なんでこうなるの!と私は理解に苦しむ。 二乃ちゃんに助けを求めようとしたけれど、 「おしゃピクとパンケーキより映えるわねぇ」 と、スマホを取り出している始末……。