「あれー? もしかして、俺って歌鈴ちゃんの友達から嫌われてんの?」
すると二乃ちゃんは、若さん顔負けの眼力を放ち、
「推せるか推せないかで言えば圧倒的に推せませんね。歌鈴と青葉くんを知る者としてもわたしは青葉くん加勢派で──」
「もしよかったら、このホテル予約するからキミも来る?」
「全力で推させて頂きましょう」
……親友が手のひら返しをする瞬間を初めて見た。
「ってことだけど、歌鈴ちゃんも来るよね?」
「……行きません! それに、昨日パパとも話しましたが、私と理人先輩はまだ婚約してないですし……」
するとも言ってないんだけど……。



