「キス……って、そんな心配……いらないよ」 そもそも彼氏だなんて出来るかもわからないし、それに今は蓮くんと過ごす日々が私にとっての幸せっていうか……。 変わらない日々が嬉しいって感じるんだ。 「心配いらないって、なんで?」 「だって……」 ピタリと足を止めると、こちらを振り返った蓮くんの大きな瞳と目が合った。 「蓮くんだって、知ってるくせに……」 高校を卒業したら、私が婚約させられるってこと。