「今から音無家のチームをフル出動させるから待っていなさい!!」 「パパっ、違うの! 大丈夫だよ……!」 「本当に大丈夫なのか!?」 「うん……! と、とにかく私は今すぐ婚約するわけじゃないし、パパが望むように……えと、理人先輩と親しくは出来ないからね!」 それに、ふたりが帰国したら私の正直な気持ちを伝えたい。 「もちろんわかっているさ。ママも応援しているから、歌鈴は花嫁修業を頑張るんだよ!」 電話を切ったあと、私はすぐに後ろを振り向こうとした。