「俺だってそう。瞬きさえもったいない。そんくらい歌鈴のこと見てたいよ」


甘い声で囁くと私の手を絡め取っていく。


「抵抗しないの?」


させてくれないのは蓮くんでしょ……。

口には出来ずに心の中で悪態ついた。


「だったらこのままキスしたいくらいなんだけど」

「キス………!?」


ていうかもう唇以外にもされてるわけで。

ダメだって言ってるのに、やっぱり蓮くんは聞き入れてなんかくれない。

目を見開いたまま蓮くんを見れば、


「ねぇ。可愛い顔してもダメ。どうせ開けんなら口にして?」

「……っ、!?」

「その方がもっと深いキス出来る。その先も全部したい」