「それでは指を怪我してしまいます……! もっとこう、指先を丸くしてですねぇ」 「ねぇ。もっと歌鈴を信用してあげたら?」 あわあわした若さんをよそに、落ち着き払った蓮くんの声が飛んでくる。 「心配なのは俺も同じ。でも頑張ってやってる姿を見守るのも、俺らの務めでしょ?」 蓮くんの諭すような声に、胸が甘く締め付けられていった。 「……ふむ。やや正論ですね。しかし、わたしと青葉様では役割は違いますので、そこは間違えないでくださいね! ではわたしは一度撤退します」