「おかえりコウくん。じゃあ次わたし……っ!?」
「ん、なに?」
コウくんって裸族なの?
一日に2回もコウくんの上裸を見ることになるなんて思ってなかったよ!
「ふ、ふ、服っ!」
「あぁ……いいじゃん、ちゃんと下は履いてるんだから」
「そういう問題じゃっ」
男の子は普通かもしれないけど、わたしにとっては普通じゃないの!
お父さんだって家ではちゃんと服きてるし。
わたしは抗体がないから、こんなことでも戸惑ってしまう。
「なに?俺のカラダ見て照れてるの?」
「違っ……」
「小さい頃は一緒に風呂も入って何回も見てたのに?」
小さい時とは全く違う。
胸板が広くて、しっかり受け止めてくれそうなくらいがっしりしてる。
うっすらと見える腹筋も良くて……
何よりもかっこいい。
だから───
「その時と全然違う……って」
「ふーん、やっぱり見てたんじゃん」
コウくんの意地悪!
これじゃ誘導尋問だよ。
すっごく悔しい。
本当のことだから、余計に悔しい。
「もういいっ!お風呂行ってくる!」



