「いただきます」
見た目もふわとろだし、チキンライスも味見したら美味しかったし、多分大成功。
あとはコウくんの口に合ってくれたら。
コウくんがスプーンを手に取り、オムライスの山を崩してそれを口に運ぶ。
わたしはごくんと唾を飲み込み、見守る。
「どう、かな?」
自信はあるけれど、不安もある。
「……」
「コウくん?」
無言で食べ続けるコウくんに不安が増す。
3口くらい食べてからコウくんはピタリと手を止めた。
「美味しい」
素直なその言葉は、コウくんにとっては最大の褒め言葉。
コウくんは5分足らずでペロリとオムライスを平らげてしまった。
これだけ美味しそうに食べてくれたら作りがいもある。
コウくんのために1週間頑張ろう。
そう思えた。



