「あ、それでね。奥田くんの試合の日一人で行くの寂しいから咲良ちゃんと一緒に行きたいなって思ってるんだけどどうかな?」
「芽依ちゃんのための大事な一戦でしょ?行く行く!!」
咲良ちゃんの食い気味な返事をもらって、今週末の土曜日、一緒に奥田くんの試合を見に行くことになった。
試合を見に行くなんて初めてのことだから、本当のところすごく不安だったんだ。
見学って言ってもどうしたらいいかわからなかったし。
咲良ちゃんが来てくれることになって安心した。
試合の前日、席替えをしてすぐに交換していた奥田くんの連絡先にメッセージを送った。
『明日の試合、咲良ちゃんと一緒に見に行くね。奥田くんのこと応援してるよ!』
そう送るとすぐに既読の文字がつく。
「奥田くん反応早いなぁ」
わたしがそのページを閉じる前についたから、あまりの早さに思わず笑ってしまった。
『芽依ちゃんが応援してくれるなら心強いよ!絶対シュート決めるから、見逃したら怒るよ?』
泣き笑いをした絵文字付きで返ってきた奥田くんからのメッセージ。
すごい奥田くんらしいなって思う。
明日、楽しみだな。
気合いを入れて応援するためにも今日は早めに休もう。
明日の準備を終えたわたしは、日付の変わる2時間も前に布団に入り、眠りについた。



