聞けば奥田くんも成績は上位みたいで、教えることに自信があるらしい。
それはわたしにとってとても心強い。
「もちろん!芽依ちゃんのお願いならなんでも聞いちゃうよ」
優しいな、奥田くんは。
そんなこと言われたら甘えてお願いしちゃうよ。
「よろしくお願いします、奥田くん」
「そんなかしこまらなくていいから」
ふふっと笑う奥田くんはなぜかすごく嬉しそうだった。
「おー2人とも盛り上がってるなぁ」
「せ、先生っ!」
わたしたちのことを呼び出していた先生がちょうど職員室に戻ってきたらしく、後ろから声をかけられた。
「俺たちめっちゃ仲良しですから!ね、芽依ちゃん」
「う、うん……!」
「まぁそれはいいことだけどな。でもそれとこれとは別だ。罰としてこの委員会で使う資料をまとめといてくれ。俺はテストの作成で忙しいからな」
確かに先生の仕事は多くて忙しいのかもしれないけれど、もうこれは雑用を押し付けているだけでは?



