わたしたちのレジ対応をしてくれたのもコウくんだった。
初めのうちは須藤くんに教わりながらやっていたけれど、もう基本的なレジ打ちは覚えたみたい。
「お釣りが30円になります」
「ありがと。また来るねコウくん、須藤くん」
「スイートポテトすごく美味しかったよ!ありがとー!」
コウくんと近くにいた須藤くんにお礼を伝える。
「気に入ってもらえてよかったよ。また遊びに来てね」
ひらひらと手を振る須藤くんに2人で手を振り返す。
コウくんは無表情のままだったけれど短く手を振り返してくれた。
見送りをされながら店を出ようとしたその時──
「航大くん!?久しぶりーっ!!」
後ろから聞こえた可愛い高い声。
今、コウくんの名前を呼んだよね?
コウくんの知り合い?
しかも女の子?
「……なんでここに」
気になって振り返ると、さっきまで無表情だった顔が若干強ばって見えるコウくんと、明るい茶色の髪を緩く巻いたツインテールの女の子が居た。



