咲良ちゃんがSNS用の写真を撮り終えたのを見届けてスイートポテトをフォークですくって口へと運ぶ。
口に入れた途端中に広がるさつまいもの甘さとカスタードのクリーミーさ。
須藤くんのオススメだけあって、本当に美味しい!
コウくん目当てじゃなくて、このスイートポテトをまた食べに来たいと思えるくらい。
「美味しいねっ」
「ね、もっと食べたいくらい」
これならいくらでも食べられるよ。
ペロリと食べ終わってしまって、コウくんの仕事の様子を見ながら咲良ちゃんとお話して過ごしていたら、ここに来てから2時間が経ってしまっていた。
「そろそろ帰らなきゃだね」
「うん、名残惜しいけど……」
もっとコウくんの姿を見ていたかった。
「2人が働いているうちにまた来ようよ」
「そうだね」
その時はまたスイートポテトを食べよう。
でも他にも美味しそうなケーキがあったから迷ってしまうかもしれない。
コウくんと須藤くんのバイトが終わるまで店にいることはさすがにできないので、お会計をしにレジへと向かった。



