「着いたよ」
「わぁ、可愛い!」
須藤くんの声に顔を上げると、そこにはレンガ調の壁に緑が映えるお店があった。
ここだけ森の中に来たような世界観がある。
咲良ちゃんの言う通りすごく可愛いお店。
須藤くんもイケメンだしカフェで働いていそうだけど、ちょっとチャラめな須藤くんがバイト先にここを選んだのは意外かも。
「じゃあ俺と航大は裏で準備してくるから、ゆっくりして行ってよ」
そう言ってコウくんと須藤くんはお店の裏口の方へと行ってしまい、お店の前にわたしと咲良ちゃんだけが残された。
「芽依ちゃん、中入ろう?」
目をキラキラと輝かせる咲良ちゃんにの後ろに続いてお店の中へと入る。
店内にはカウンター席と窓側のボックス席が数ヶ所。
あまり広いとは言えない店内だけど、このこぢんまりさが隠れ家みたいで落ち着く雰囲気。
ボックス席へと案内されたわたしたちは須藤くんオススメのスイートポテトとアイスティーを頼むことにした。



