「まあ、好きにするがいい。ヴィルヘルムも好きにしているようだしな。報告書は、あとで俺の部屋に届けさせろ」
アンドレアスが引き上げていくのを待ち、グラナック博士と顔を見合わせる。どちらからともなく、肩の力が抜けた。
「今のは、おそらく許可をいただけたということでいいと思います。では、進めましょうか」
改めて打ち合わせを続けながらも、レオンティーナは考え込んでいた。
(アンドレアス殿下の様子は、今後も気にしておいた方がいいかもしれない)
変わったようにも思えるし、変わっていないようにも思える。レオンティーナ自身は動けないから、ロニーに動いてもらうことにしようか。
(……ヴィルヘルム様に相談できたらいいのに)
今日は、アンドレアスに言いすぎてしまったかもしれない。
各地に食料の分配に赴いているヴィルヘルムは、屋敷には戻ってこない。いずれ戻ってくるだろうけれど、出先で宿泊する日を続けている。いちいち使者を走らせて彼に相談するのも違うだろう。
夕食も仕事をしながらすませ、真夜中近くなって博士と助手が引き上げる。ひとり、仕事部屋に残ったレオンティーナは、ベルを鳴らした。
アンドレアスが引き上げていくのを待ち、グラナック博士と顔を見合わせる。どちらからともなく、肩の力が抜けた。
「今のは、おそらく許可をいただけたということでいいと思います。では、進めましょうか」
改めて打ち合わせを続けながらも、レオンティーナは考え込んでいた。
(アンドレアス殿下の様子は、今後も気にしておいた方がいいかもしれない)
変わったようにも思えるし、変わっていないようにも思える。レオンティーナ自身は動けないから、ロニーに動いてもらうことにしようか。
(……ヴィルヘルム様に相談できたらいいのに)
今日は、アンドレアスに言いすぎてしまったかもしれない。
各地に食料の分配に赴いているヴィルヘルムは、屋敷には戻ってこない。いずれ戻ってくるだろうけれど、出先で宿泊する日を続けている。いちいち使者を走らせて彼に相談するのも違うだろう。
夕食も仕事をしながらすませ、真夜中近くなって博士と助手が引き上げる。ひとり、仕事部屋に残ったレオンティーナは、ベルを鳴らした。



