そうアンドレアスに言う自分の声音が、硬くなっているのを自覚する。どうも、アンドレアスの前に出るといらいらさせられる。
「……近隣からかき集めればいいだろう」
「それもよろしいでしょうが、ある程度の備蓄は必要です。備蓄倉庫を調べさせていただきましたが、ほとんど空だったではありませんか。近隣にも被害が出ていたら、どうするおつもりなのですか」
それに――と言葉にはせず考える。
(ヘイルダート王国が、進攻しようとしているという話もある。もし、そうなったとしたら……最低限の食料は必要になるわ)
ロアから食糧援助を行うより、ここから運んだ方がはるかに速い。
現時点で、アンドレアスにそれを伝えるつもりはないが。
「殿下、私は、皇帝陛下のご命令でこの地の食糧事情を改善するために来ているのです。殿下も、ご協力いただけませんか?」
アンドレアスに道理を説いてもだめかもしれない。けれど、言わずにはいられなかった。
瞬きもせず、頬杖をついただらしない格好のままレオンティーナを見ていたアンドレアスは、ふっと息をついて姿勢を正した。
「……近隣からかき集めればいいだろう」
「それもよろしいでしょうが、ある程度の備蓄は必要です。備蓄倉庫を調べさせていただきましたが、ほとんど空だったではありませんか。近隣にも被害が出ていたら、どうするおつもりなのですか」
それに――と言葉にはせず考える。
(ヘイルダート王国が、進攻しようとしているという話もある。もし、そうなったとしたら……最低限の食料は必要になるわ)
ロアから食糧援助を行うより、ここから運んだ方がはるかに速い。
現時点で、アンドレアスにそれを伝えるつもりはないが。
「殿下、私は、皇帝陛下のご命令でこの地の食糧事情を改善するために来ているのです。殿下も、ご協力いただけませんか?」
アンドレアスに道理を説いてもだめかもしれない。けれど、言わずにはいられなかった。
瞬きもせず、頬杖をついただらしない格好のままレオンティーナを見ていたアンドレアスは、ふっと息をついて姿勢を正した。



