「その時には、中央に援助を求めればいいだろう。今回のようにな」
テーブルに頬杖をついたアンドレアスは、レオンティーナの方に小馬鹿にした目を向ける。
(……この顔、何度も見たことがあったわ……!)
テーブルの陰で、拳を握りしめた。
前世、政略結婚を押しつけられたアンドレアスは、レオンティーナには見向きもしなかった。時折会話を交わすこともあったが、何を口にしても今のような馬鹿にした目を向けられたのを思い出す。
今回の人生では、彼のこのような顔は見たことがなかった。さほど深くかかわりあうことがなかったからかもしれない。
それに、今回の人生では、アンドレアスはレオンティーナの関心を引こうとしていた面もある。前世とは真逆の構造だ。
「中央からこちらまでは、二週間かかるのをお忘れですか? 使いの者を大急ぎで走らせ、十日でロアに到着したとします。そして、食料を三日で集め、それからこちらに戻ってきたとしてもひと月以上。その間、持ちこたえることができればよいのですが」
テーブルに頬杖をついたアンドレアスは、レオンティーナの方に小馬鹿にした目を向ける。
(……この顔、何度も見たことがあったわ……!)
テーブルの陰で、拳を握りしめた。
前世、政略結婚を押しつけられたアンドレアスは、レオンティーナには見向きもしなかった。時折会話を交わすこともあったが、何を口にしても今のような馬鹿にした目を向けられたのを思い出す。
今回の人生では、彼のこのような顔は見たことがなかった。さほど深くかかわりあうことがなかったからかもしれない。
それに、今回の人生では、アンドレアスはレオンティーナの関心を引こうとしていた面もある。前世とは真逆の構造だ。
「中央からこちらまでは、二週間かかるのをお忘れですか? 使いの者を大急ぎで走らせ、十日でロアに到着したとします。そして、食料を三日で集め、それからこちらに戻ってきたとしてもひと月以上。その間、持ちこたえることができればよいのですが」



