悪役令嬢は二度目の人生で返り咲く~破滅エンドを回避して、恋も帝位もいただきます~ 2

 他にも考えなければならないことはあるが、まずは明日の御前会議を乗り切る方が先だ。少しでも頭と身体を休めておこうと、レオンティーナは目を閉じた。
 

 翌日。
 御前会議に参加するため、午前中からレオンティーナは皇宮に赴(おもむ)いていた。
 ここ、ヴァスロア帝国では、皇帝の前で様々な問題について討議しあう御前会議が月に三度開かれる。伯爵位を賜ったレオンティーナも、御前会議に参加する資格を得たというわけだ。

(私の考えを、どこまで表明できるかどうか……)

 政治に参加するようになったら、やりたいと思ったことがたくさんある。特に、子供達の教育については重視していた。

「……そんなに、怖い顔をするものではないよ。ティーナの可愛らしい顔が台無しだ」

 バルダート大公である父は、今までに何度も御前会議に参加している。レオンティーナが緊張しているのと比べれば、父は落ち着き払っているように見えた。

「でも、お父様。初めて参加するのよ。緊張せずにはいられないわ」